次々と、新製品を繰り出すスピード、話題をつくる能力には恐れ入ったと感じるアップルですが、今度は「ビデオiPod」ですか。ちょっと、ピンとこないというか、ブレーンストーミングすれば真っ先にでてくるわりには製品化までたどり着けないものをよく出したなあと思っていた矢先、ITProで 「ビデオiPod」の衝撃 という記事のタイトルを見て、えっ、何が衝撃なのと思わず読んだけれど、終わりのほうに、ようやくPV(プロモーション・ビデオ)が商品となって、iTMSで変えるようになるので、これまで冷や飯を食わされていたPVのクリエーターに新しいビジネス・チャンスが来るとか、曲よりは、PVが気に入ったから買う人もでてきて、「今まで音楽単体では取れなかった層を取り込める可能性が出てきた」という話でした。なるほど。
そういえば、「恋のマイアヒ」も、エイベックスがモナーの模倣を権利主張したり商品化して大反発を食らったのだけど、「のまネコ」のフラッシュがなければあれだけのヒットがなかっただろうし、「もすかう」なんかはフラッシュは面白いけれど、曲だけでは買いっこないから、そういうことなのでしょうか。
しかし、それならPCで見ればいいし、動画を再生したら電池がもたないiPodでわざわざ見るかという疑問が沸いてきます。しかもそんなのいくら面白いからってiPodにいれて、満員電車の中で、携帯メール見るみたいにiPodをかざして、ニヤニヤしたり、曲とPVに恍惚としている人の姿は異様というものです。いろいろメカとしてはなるほどという工夫があるのかもしれませんが、商品としてはなにかしっくりきません。

確かに映画や番組ではない映像コンテンツが売れるしくみを、ヤフーBBやUSENなどの光ケーブル各社が進めてきているビデオ・オン・デマンドと違うiTMSのしくみでやろうというのは新しいアプローチであり、iTunesが映像も含めた新しいコンテンツ配信を広げていうこうとしていることは、こういった流れのひとつとしては注目したいところですが、まだまだ未知数のような気がします。
さっそく、この点にポイントを置いてR30さんが「Video iPodに勝つためには何をすればいいか」というタイトルで、メカをタダで配ってiTuneとiPodに対抗すればいいと言うような先取りするアイデアを展開されていますが、しかし冷静に考えれば、映像コンテンツを売って商売にするのはそう簡単ではなく、PVも、いかにアート価値があったとしても、商品としては、せいぜい曲のおまけにしかすぎないところからから脱皮できるかどうかは疑問で、映画作品ですらタダとか廉価で提供されていたりしているので、よほど違う分野をつくらないと難しそうに思えます。
その答えとして、カテゴリーを差別化し、持ち運び、つまりモバイル環境で使うビデオiPodというコンセプトがあるのでしょうが、ちょっと無理があるかなと感じます。しかも成功したとしても、爆発的に広がる大きなマーケットというよりは、かなり小さなマーケットになりそうで、ちょっと腰が引けます。

ビデオiPodを絶賛していらっしゃったり、革命とまでおっしゃる人もいらっしゃいますが、業界側からの理屈はともかく、利用者の視点から見て、どうなんでしょうか。ひょっとすると気が付いていないもっと違う魅力があるのかもしれません。利用者として、ビデオiPodの魅力があると感じる方はぜひご意見をお寄せ下さい。

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