雑誌『プレジデント』(2004.8.2号)で、神戸大学の金井先生と亀山フジテレビジョン映画事業局長の特別対談が掲載されています。金井先生には、前科(?)があって、『ウルトラマン研究序説―若手学者25人がまじめ分析 科学特捜隊の組織・技術戦略を検証する』に経営学者として参加されていましたから、いかにも金井先生らしいテーマの取り上げ方です。

第一弾に続いて、『レインボーブリッジを封鎖せよ』を見たときに、もちろん映画として楽しめたのですが、同時に、組織のなかで起こるさまざまな問題、特に現場とトップの関係が良く描かれており、マネジメントという視点でも考えさせられる映画でした。
ビジネスの現場で働く人びとにとっては、感動させられる科白がいくつも語られています。所轄の仕事を軽視する本庁の官僚に「事件は大きいも小さいもない」と反発する青島刑事(織田裕二)の同僚すみれ(深津絵里)。ひとつひとつの仕事を大切にしてコツコツと努力していても、ある時に会社の方針が転換され、その流れに巻き込まれるということも多くの人が経験しているはずです。
ピラミッド型でしかも分業型の合理主義者としてのリーダー沖田管理官(真矢みき)に向かって、青島が「事件は会議室で起こっているんじゃない!現場で起きているんだ!」と叫ぶシーンに、おもわず頷いた方もおおかったのではないでしょうか。
きっとこの映画は、見る人の立場によっても見方が変わってくる映画だと思います。どの会社にも青島刑事のような熱血漢の現場リーダーがいらっしゃると思います。青島刑事も、現場と上との間でさまざまな葛藤があります。室井管理官(柳葉敏郎)も、上の立場のように見えて、実際は現場とさらに上層のトップの間に立つ葛藤があります。どの立場に近いかで、注目したり頷いたりするシーンも変わってくると思います。
また、署長以下の駄目管理職三人組についても、呆れ果てる人たちですが、だからこそ現場に全てを任せて、現場からも嫌われていません。いかにも、高度成長期の管理職の姿です。今の管理職は、こうはいきません。現場の力を引き出すとともに、理念やビジョンに沿って組織の流れをリードしていかないと、変化の激しいこの時代の中では、現場も混乱してしまいます。

いずれにしても、『踊る大捜査線』をテーマに、職場でディスカッションしてみる価値はありそうです。こんな視点で、夏休みに、ゆっくりもう一度DVDでご覧になってはいかがでしょうか。




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