Xbox360PS3Revolution・・・マイクロソフト、ソニー、任天堂それぞれの次世代ゲーム機の概要が明らかにつれ、なにか「次世代」というワクワクする期待感は起こらず、むしろ逆に技術プッシュ型のマーケティングの限界のほうを感じてしまいます。そういえば、次世代DVDもHDとブルーレイの統一交渉が難航しているようで、これも「次世代」というものの、たいした魅力を感じないのに大丈夫なのかと思ってしまいます。二つの規格があるということは、ハリウッドにとっては両天秤にかけ、買い叩く材料になりますが、結局はエンドユーザーが買い渋るだけで誰も得しない構図になりかねません。こちらのほうも「次世代」への道は順調とは言えません。
それよりは、なにか「次世代」という言葉は手垢がついてしまったのか、もはや鮮度を感じません。きっと時代は過剰なスペックではない、素直に面白さとか楽しさを感じるサムシングを求める方向に流れが変わってきたのではないかとすら思えるのです。
Xbox360は、宇多田ひかるがうっかりHPで正式発表前に情報を流してしまったり、(Xbox360情報流出の“犯人”は宇多田だった )ITメディアによるとE3 2005でのマイクロソフトのブースで試戯ができたそうですが、「ゲームプレイ中などに画面が固まってハングアップしてしまうといったトラブルが頻発しているようだった」(「Xbox 360試遊台ケースの中には扇風機が」)そうで、思わず、かつてアップルが1993年から1998年にかけて販売したPDA『ニュートン』を思い出してしまいました。
ニュートンは、もうご存じないかたも多いかもしれませんが、手のひらで使えるコンピュータと言う画期的なコンセプトで登場したのですが、神戸で開催されたTEDで、スイーブンジョブスが衛星中継で登場しての発表の場で、うまく作動せず大恥をかくという不吉なスタートをして、結果やはり売れなかったという代物です。(ちなみにさすがにアップルで発売中止後もファンはいて復活も噂されています。通信を前提に、メール専用ということでアメリカではPDAが復活してきている事情もあるのでしょう。まあソフト開発にいまや定番ともいえる各社がXbox向けソフト開発に加わっているとはいえ、この分野でのマイクロソフトのマーケティング力は未知数のままでしょうね。

それはさておき、こうやってスペックをあげていくとゲームを開発するのがたますます大変になります。開発費がアップし、ゲームを開発できるメーカーが絞られ、結局は新しいコンセプトのソフトがでないという悪循環が絶てません。SONYは次世代機PS3は開発負担を軽減したと強調しているようですが、新規参入が容易にできるという考えではないので中途半端かなとも思えます。(「PlayStation 3ではゲーム開発者の作業負荷を軽減する」)

どんどんゲームが高度化するにつれ、ゲーム機市場はますますターゲットが狭くなり、ともすればオタク向けになっていっているように感じます。スペックをあげてもユーザーからすればゲームが面白くなければどうでもいいことであり、もうそろそろゲーム人口を増やしていく方向に戦略転換しないと、「PC、情報家電、通信の融合」という志は高くともきっと難しい気がします。
(参考:次世代ゲーム機が示す家電、PC、通信の融合の未来
スペックよりは、「これまで20年間に任天堂が販売してきたソフトウェアの本数は20億本」とソフトの資産を強調する任天堂の5歳から95歳をターゲットとした戦略がほんとうに実現できれば、ゲーム機から去っていった人たちも戻ってくるのかもしれません。「右脳を使うクリエイティビティ」というコンセプトも一歩先を行っているように思いますが、あとは製品やソフト、またマーケティングがともなうかどうかでしょうね。
より上のスペックではやい、3Dだから高度なゲームが楽しめるという神話からそろそろ脱出して、人は何が面白いと感じるのかというゲームの本質から考え直したほうが面白い次世代がでてくるのではないでしょうか。そのためには、もっと開発のハードルを下げて、新しい作家がどんどん生まれるしかけも考えないとね。
ゲーム機で「次世代」と言っても、覚めてしまったかつてのユーザーからすると、いまさらゲーム機?なのです。ハードは「次世代」かもしれませんが、ゲーム機の門外漢が素人の目で遠方から眺めると、市場そのものがもはや成熟して煮詰まってしまっているように見えてきます。

 おひとり、おひとつのクリックが励みになっています。
  よろしくお願い致します。(^_^.)