2005年03月23日

有限責任会社(LLC)、有限事業組合(LLP)ってなあに?

現在、重要な法案が国会で審議されています。会社法の改正です。精神は、起業しやすく、またM&Aなどによる事業再編をしやすくするということですが、ちょとお面白い制度が誕生しそうです。有限責任会社(Limited Liability Company)や有限事業組合(Limited Liability Partnership )という制度です。
上手に活用すると、組む相手さえ見つかれば、起業もしやすくなるかもしれませんし、また企業間、また企業と大学、企業と個人のコラボレーションがしやすくなります。実際、アメリカではこの10年で80万のLLCが誕生し、またアメリカのLLCを追いかけて誕生した英国のLLPは2000年以来1万を超えているそうです。


こういった制度が生まれ、活用されはじめている背景には、組織の資産が、モノ中心から次第にヒト中心に移って来ているということがあります。株式会社では、出資した資金や提供した土地や施設などの資産によって、株数が決まり、それによって発言権も、利益配分も決まってきます。株式会社については、ライブドアとフジテレビの攻防で、その考え方も広く理解されるようになってきました。
しかし、このLLCやLLPでは、発言権や利益配分も、参加者で自由に決めることができます。たとえ資金を持たない人でも、アイデアやクリエイティビティがあり、事業に欠かせない人だとすると、それなりの発言権と利益配分比を決めればいいのです。
たとえば、米国の映画産業では、スピルバーグのDreamWorksなどは、LLCであり、取り決めさえすれば、個人のクリエーターも、少額の出資で、実質的な資金提供者である映画会社などと対等、あるいはそれ以上の立場を確保し、また利益を受けることができます。
株式会社の場合は、会社は株主のものであり、法的な制約もたくさんあります。しかし、LLCやLLPの場合は、参画するパートナーが主役ですから、ライブドアとフジテレビのような株をめぐる攻防にはなりません。
この制度をうまく活用すれば、社内ベンチャー制度なども活発化してくるのではないでしょうか。株式会社と同様に出資した以上の責任は問われませんし、また会社にとっては税制上のメリットもあります。来年には、実際に法律が施行されると思いますが、どんな成功事例がでてくるか目が離せませんね。

詳しくは、以下をどうぞ
ソフト化経済センターの「5年後、日本の会社はこう変わる」第二回研究会 経済産業省経済産業政策局産業組織課渡邊佳奈子氏講演
新光総合研究所 クオンツタイムリー情報

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kinkiboy at 11:48│Comments(8)TrackBack(7)clip!経営 

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1. LLC法人 ?  [ 税理士>ガソリンスタンド>コンビニ ]   2005年03月23日 16:19
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この記事へのコメント

1. Posted by 明王   2005年03月23日 12:48
イギリスには、CIC、コミュニティ・インタレスト・カンパニーの略、があります。昨年10月に法律ができ、今年7月から実施。イギリス版LLCです。
堀江さんのようなやり方が話題ですが、一方、LLC、LLP、CICのようなものに日本の若い人が夢中になるのは、よいことです。日本も2006年から変わると思うことにしましょう。
2. Posted by Yy   2005年03月23日 16:30
こんにちは。
中身も気になりますが、名称も気になります。
LLCは合同会社が有力らしいですが、
セントレア市のように最後まで判りません。
ちなみにLLPの仮称は何でしょうか。

名前はともかく中身だけは、
経済産業省・法務省・財務省(国税庁)等の
省益エゴ剥き出しは極力避けて頂きたいものですね。
3. Posted by p-style   2005年03月23日 20:16
会社法改正により、最低資本金自体が撤廃されます。株式会社があっけなく作れるわけですが、その状況での起業に、LLCを選択するメリットって何だろうと思っていたのですが、氷解です。

利益配分や発言権が株式保持数のような出資比率による設定では無くなるというのはなんとなく日本の土壌に合わないような気もしますが、プロジェクトごとLLCを組むと言うことで本体の危機を遠ざけられそうな良いアイデアですね。
4. Posted by kaz0775   2005年03月23日 22:18
はじめまして、いつも、拝見しております。LLCは寡聞にして、ご紹介のお話で知りました。

おっしゃる通り、日本はモノよりもヒトという資産をいかに活用して利益をだして、経済を循環させていくか、そのためのヒトとヒトと金とむすびつけて、必要な人材の集団が起業できる事が必須と思います。米国のように、ダイナミックに起業に投資するエンジェルが不在の国ですから、

私は真っ当なビジネス・経済の書評ブログをやっております。市場原理をベースに日本がどのような経済システムを構築していくべきか、日々、熟孝しております。こちらの読者の方の方が理解いただけそうなのでTBさせてください。
5. Posted by 「丸儲けプランナー」小山内 怜治   2005年03月24日 00:21
こんにちは、小山内です。

現行の株式会社や有限会社も、制度上は「有限責任」ということになってますが、株主が経営しているいわゆる「オーナー企業」の場合は、たいてい「会社の債務に対する社長個人による連帯保証」という形で事実上の「無限責任」になっています。

LLCやLLPにしても、「有限」と名が付いてますが、果たして実際に「有限」となりうるのかどうかが心配です。
最近は、連帯保証制度自体の見直しも始まっているみたいですので、こちらの方も見守っていきたいですね。
6. Posted by WMY@Mt   2005年03月24日 11:21
こんにちは、はじめまして。
7. Posted by WMY@Mt   2005年03月24日 11:26
(2重投稿すいません)
こんにちは、はじめまして。
フリーランスでWeb関係の仕事をしているのですが、こういった動きは非常にいいと思います。社会がより人的資本に依存するようになれば、会社もこういった形態にかわるべきだと思ってましたので。
8. Posted by 須貝明弘(社会的責任投資協会須貝のブログ)   2005年03月24日 22:58
須貝と申します。
初めまして。

実は、私が現在進めている会社設立案件も、
このLLCをモチーフにしています。

本当は、制度が間に合ってからが良かったんですが
現実が、先に進みました。

私が進めている案件では
投資家と実務家が、一体となって進めるように
していますし、
アフリエイトを活用することで
柔軟に、活動と利益配分を行うことを考えています。

近日中に、私のブログでトラバさせていただきます。
これからも、貴重な情報と意見を楽しみにしています。

須貝明弘

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