昨年の2月にはマイクロソフト、4月にはインテルの日本法人に公正取引委員会が立ち入り検査を行い、調査が行われていましたが、昨日、インテル日本法人に、不当な方法で競合他社の取引を排除していたとして独占禁止法違反で排除勧告をするという発表がありました。
「インテル・インサイド」のマーケティングでCPUという「部品のブランド化」に成功し、パソコンの品質保証のようになっているインテルですが、さすがのインテルもパソコン低価格の影響を受けていました。この記事によると、2000年から2002年にかけての国内CPU総販売量のうち、安価なAMD製品のシェアは約17%から約22%に上昇(公取委)。シェア防衛のためのリベート策に公取委が目をつけたということです。
実際、CPUの速さに不満があった頃は、安いことよりは早いことに値打ちがありました。しかし、今や、よほどの特別な利用方法でもないかぎりCPUの速さは問題でなくなっています。インテルを使っているという安心感も、価格の安さの魅力には勝てなくなってきつつあるということでしょう。
最近、インテルのCPUがついていても結構安く手にはいるようになってきたと思ったら、やはり、他社のCPUを使わなければリベートが返ってくるという方策をとっていたのですね。そのためか、実際に、AMDとTransmetaの国内販売数量シェア合計は2002年に約24%だったのが、2003年には約11%に減少したといいます。
AMDは当然この勧告を支持し、「インテルの行為は、日本のみならず、世界のPCユーザの利益を害した。PCメーカによるプロセッサ選択の自由を妨害することによって、インテルは全世界の消費者がニーズに合ったPCをを選択する自由を妨げたのだ」とインテルを批判したそうです。(ITmediaニュース

いまだに対前年で二桁増の快進撃を続け、1兆円企業となったヤマダ電機の決算資料を見ても、もはやPCはほとんど売り上げが伸びていません。市場そのものが成熟してきたということで、PCという親亀の元気がなくなると、CPUという小亀も厳しくなるということですね。
PCは、「持つこと」から「使いこなす」時代に入ってきており、それはきっとソフトとか周辺機器とか通信とかサービスといった「利用を提供したり、利用を広げる」分野が担うのでしょう。PCが汎用である限り、その部品としてのCPUは、性能が良くて安ければよいということになってしまい、差別化も難しいですね。

さて、インテルがこの勧告にしたがうのかどうか、あるいは徹底抗戦するのかどうかも外野席としては見物ですが、日本の今回の公取委の裁定が、アメリカ本土に飛び火するということはないのでしょうか。

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