NHKの長井チーフプロデューサーの政治家の介入による番組改変があったという告発が波紋を投げかけています。すでに多くのブログがこの問題を取り上げてはじめました。ブログが登場することによって、あっという間に既存のマスコミでは展開しきれない多様な視点がインターネットを駆けめぐるようになり、また世論をいち早く知る手段の役割を果たしはじめています。プロ野球問題でも、マスコミ各社のストに対する世論調査結果を待つまでもなく、ブログで多くの人たちがどう受け止めているのかということが読めました。
目にとまった、いくつかのブログをご紹介したいと思います。

まず、タイトルが面白く、言い得て妙だと思ったのが「OPC Diaryさん」の「一眉一笑」というエントリーです。
一眉一笑は中国の帝王学からでた言葉で、「力のある人間のそれほど意識していない何気ない所作や、発言から周囲が過剰反応を起こしてしまう事を示す場合」もいうそうです。
安倍さんは、さっそく「報道ステーション」に登場され、多分正直に経緯をお話になられましたが、「ひどい内容になっていると側聞していたので、NHKだから公平公正にちゃんとやって下さいねと言った」という発言をされていました。それにNHKが過剰反応したことが容易に推察されます。優等生の安倍さんとしては、立場を考えると、ちょっとうかつだったかもしれません。政治家の中で数少ない人材だと思うだけに、この後の過剰反応はお避けになることを願うばかりです。

「ルビーの日常」さんの「損する嘘は普通つかない」も近いご意見ですが、事前に国会議員に番組内容が知られており自民党内で問題になっていたことを問題にされています。それは事実上の検閲と同じだということです。まして「予算承認の時期に,国会議員から注文が出るような番組をNHKがそのまま放送するわけがない」でしょうね。


ただ、安倍さんが「番組の中に、北朝鮮の工作員が入っており、その点は『報道ステーション』の加藤さんでは知り得ないことがあるという発言もありました。限られた放送時間内では言えなかったことを「脳内会議中」さんが「NHKに政治介入『安倍・中川』2−黒い背景−」のエントリーで詳しく展開されています。北朝鮮の工作員問題は発言をされた以上、安倍さんには別の機会にしっかり説明して欲しいところです。ポスト・エビジョンイルをめぐって、右にしろ左にしろ特定の政治勢力と結びついたNHK内部の新たな権力闘争という暗い構図になることを心配されている点は多くの人たちにとっても同じ思いだと思います。


今回の告発は、長井チーフプロデューサーが、NHK内部のコンプライアンス委員会に告発したにもかかわらず取り上げられなかったために、あえて、サラリーマンとしての将来が危ぶまれる会見に踏み切ったということですが、ほとんどが口頭で行われ証拠がのこらない問題の内部告発の難しさを「新・徒然なるまま・・・・・・」さんは「内部告発の難しさ」で取り上げていらっしゃいます。
確かに難しい問題ですが、こういった点に対策が打てないと結局は国民の信頼をNHKはますます失うばかりです。やはりはやくエビジョンイルには退陣してもらい、内部体制の問題、また経営委員会の問題の議論を深めてほしいですね。

いずれにしても、NHK問題は、さらに新たな火種を抱えて波紋が広がってきました。それにしてもつくづく感じるのは、政治やマスコミの世界がいまだに戦後の暗い歴史をひきづっているということです。また今回の問題で、NHKが予算承認という形で、時の権力に介入されやすい構造の欠陥を持っていることも明らかになりました。
「池田信夫Blog」さんの「NHK民営化の道(5)」で、「『ロッキード事件5周年』というニュースの一部(三木元首相インタビュー)を島報道局長(当時)が没にし、これに反対した職員が次の異動で大量に左遷されたという事件」も紹介され、だからNHKの民営化が必要だという主張がなされているのも納得できます。
どんどん透明な議論を広げて、私たちの社会がどうあるべきなのかを考えなおす良い機会がきているのかもしれません。

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