「会社の経営者らしき男が3人。そのうち2人はすでに会社でApeosを導入・活用しており、もうひとりは、まだApeosを知らない」という設定のストーリーで、その知らない経営者が、理髪店ではApeosが、新しい車のことだと勘違いし、ゴルフ場では 新しいドライバーだと想像して話しについて行けないという富士ゼロックスのコマーシャルが流れています。
全貌を明かさないで、なにだろうと思わせる広告を「ティーザー」といいますが、もうすでに、ブログでも話題になり始めています。昨年からの日産の「SHIFT」、さらにトヨタの「マークX」で、そして今回の富士ゼロックスの「Apeos」と、「ティーザー」の手法が目立つようになってきました。
あまり、何のCMかわからないものが増えてくるとフラストレーションが溜まるかもしれませんが、広告手法にも新時代が来ているように思います。WEBがテレビCMのあり方を変えはじめてきています。
テレビCMでは、「ティーザー」の手法で何だろうと関心だけを呼び覚ます。好奇心が旺盛な人は、分からないことが気持ち悪いのでWEBで確かめる。テレビとWEBとの役割分担で広告をより効果的にしようということだと思います。それで、あわよくば「あのCM知ってる?なんだと思う?」という口コミ効果を狙えます。

すれ違いざまのメディアと調べるメディア
背景には、確かにテレビコマーシャルを流すと、売り上げが上がるには上がるのですが、かつてと比べて効果が弱くなってきていることがあると思います。テレビコマーシャルは、すれ違いざまのメディアです。よほど変わったことをしないと、なかなか見てもらえません。
だからタレントを使って、注目度を上げようとするのですが、注目度は上がっても、タレントのためのCMか、商品のためのCMかわからない。CMは覚えていても、商品がなにだったか思い出せないことも多いですね。いずれにしてもメッセージが届かないのです。そんななかではは秀逸です。どの程度CMを投入しているのかは知りませんが、天藤製薬の「ボラギノール」は、おそらく費用対効果は抜群に高いCMでしょう。混雑している街を歩いていて、すれ違いざまに、人びとの目を引きつけ、振り返ってもらうというためには、よほどの仕掛けが必要になってきているということです。
WEBは、自ら検索し、クリックして調べに行くメディアです。いったんそういった自発的なアクションをとると一度で記憶に残ります。得られる情報量、情報の質もテレビCMとは比較になりません。
まだまだ、広告と言えば、テレビ、新聞、雑誌といった旧世紀型のメディアから組み立てるということが一般的でしょうが、WEBから逆算する発想が必要になってきているように思います。WEBに訪問して貰えば成功という広告のあり方も普通になってくるでしょう。広告のプランナーもインターネットの達人でないと通用しない時代ですね。

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