2004年12月07日
なんで低いの?日本の労働生産性
GDP世界第二位の経済大国の日本ですが、その割に豊かさの実感がありません。その一つの原因に、ひとりあたりの労働生産性があまり高くないということがあるようです。
社会経済生産性本部は毎年、ひとりあたりの労働生産性を国際比較して、その結果を発表していますが、最新の2002年のデータでは、日本は、OECD30ヶ国中で18位、主要7ヶ国では最低です。つまり、ひとりあたりの稼ぎが良くないということです。
いやいや、日本の製造業はそうではない、ダントツに世界一位だろうと思われる方もいらっしゃると思います。確かに製造業では、1991年から1995年までは世界でトップでした。現在は、アイルランド、アメリカに続いて世界第三位です。
社会経済生産性本部は毎年、ひとりあたりの労働生産性を国際比較して、その結果を発表していますが、最新の2002年のデータでは、日本は、OECD30ヶ国中で18位、主要7ヶ国では最低です。つまり、ひとりあたりの稼ぎが良くないということです。
いやいや、日本の製造業はそうではない、ダントツに世界一位だろうと思われる方もいらっしゃると思います。確かに製造業では、1991年から1995年までは世界でトップでした。現在は、アイルランド、アメリカに続いて世界第三位です。
購買力平価で比べる
この労働生産性の比較のミソは、単純にGDPをドル換算しないで、購買力平価を使っていることです。単純にドル換算してしまうと、その時の為替相場の影響を大きく受けてしまうからです。購買力平価では、特定の商品の組み合わせで、通貨を評価します。たとえば、マクドナルドのハンバーガーが日本で100円、アメリカで1ドルとすると、購買力平価は、1ドル=100円となります。現在は、1ドルが146円だそうです。
足を引っ張っているのは
製造業は健闘して、全体では悪いということから見ると、製造業以外で、日本はかなり非効率な産業を背負っていることがわかります。それは農業だろうと思われる方がいらっしゃると思いますが、それだけではありません。影響が大きいのが、農業、建設業、流通業だと言われています。なんとなく頷けますね。
建設業は、下請けがあり、また孫請けがあるというように複雑な構造になっており、それを調整するために間に入る生産とは関係ない人が多くいるということですし、また、農業も建設業も規制や保護政策、また公共事業といった政治の介入が高いことも共通しています。
流通業にもまだまだ生産性とは関係ない中間流通が多いですね。だから製造業での営業部門の負担も大きくなってしまいます。小売業もさまざまな規制がありました。小さな政府の実現や規制緩和も当然生産性をあげていくキーになりますね。
そうやって見ると、ITの世界のなかにも、無駄な公共事業の恩恵を受けたり、また下請け、孫請けを使うという構造になっている企業もあり要注意です。
まだまだ追いつけ追い越せです
少子化社会が来ても、それに見合って労働生産性が上がっていけば問題はありません。日本の将来を考えるとき、社会の非効率を改善して、より高い生産性を達成していくことは、「豊かさ」を実現するためにとても大切だと痛感させられます。しかし、見方を変えれば、生産性さえ上げてさえいけば、つまり先進7ヶ国なみにさえなれば、まだまだ日本は豊かさが実感できる可能性を秘めているともいえるのではないでしょうか。もっとITを活用していくことも鍵になってくると思います。非効率な産業を集票マシンとして政治がつくり出してきた非効率な歪みも正していけば希望もでてきます。
経済成長率にこだわりすぎです
いずれにしても、まだまだ、経済成長率ばかりに目がいき、ちょっとした変動にもマスコミが騒ぐという構図ははやく終わらせたいものです。人口のピークがさしせまってきていることを考えると、それよりは、労働生産性、つまりひとりあたりの稼ぎにもっと目を向けるべきでしょう。ひとりあたりの稼ぎを増やしていかないと決して豊かにはなれません。生産性に目を向けると、日本はまだまだ大きな変革をしていかないといけないことがよく分かります。
↓ おひとり、おひとつのクリックが元気の素です。

よろしくお願い致します。(^_^.)
この労働生産性の比較のミソは、単純にGDPをドル換算しないで、購買力平価を使っていることです。単純にドル換算してしまうと、その時の為替相場の影響を大きく受けてしまうからです。購買力平価では、特定の商品の組み合わせで、通貨を評価します。たとえば、マクドナルドのハンバーガーが日本で100円、アメリカで1ドルとすると、購買力平価は、1ドル=100円となります。現在は、1ドルが146円だそうです。
足を引っ張っているのは
製造業は健闘して、全体では悪いということから見ると、製造業以外で、日本はかなり非効率な産業を背負っていることがわかります。それは農業だろうと思われる方がいらっしゃると思いますが、それだけではありません。影響が大きいのが、農業、建設業、流通業だと言われています。なんとなく頷けますね。
建設業は、下請けがあり、また孫請けがあるというように複雑な構造になっており、それを調整するために間に入る生産とは関係ない人が多くいるということですし、また、農業も建設業も規制や保護政策、また公共事業といった政治の介入が高いことも共通しています。
流通業にもまだまだ生産性とは関係ない中間流通が多いですね。だから製造業での営業部門の負担も大きくなってしまいます。小売業もさまざまな規制がありました。小さな政府の実現や規制緩和も当然生産性をあげていくキーになりますね。
そうやって見ると、ITの世界のなかにも、無駄な公共事業の恩恵を受けたり、また下請け、孫請けを使うという構造になっている企業もあり要注意です。
まだまだ追いつけ追い越せです
少子化社会が来ても、それに見合って労働生産性が上がっていけば問題はありません。日本の将来を考えるとき、社会の非効率を改善して、より高い生産性を達成していくことは、「豊かさ」を実現するためにとても大切だと痛感させられます。しかし、見方を変えれば、生産性さえ上げてさえいけば、つまり先進7ヶ国なみにさえなれば、まだまだ日本は豊かさが実感できる可能性を秘めているともいえるのではないでしょうか。もっとITを活用していくことも鍵になってくると思います。非効率な産業を集票マシンとして政治がつくり出してきた非効率な歪みも正していけば希望もでてきます。
経済成長率にこだわりすぎです
いずれにしても、まだまだ、経済成長率ばかりに目がいき、ちょっとした変動にもマスコミが騒ぐという構図ははやく終わらせたいものです。人口のピークがさしせまってきていることを考えると、それよりは、労働生産性、つまりひとりあたりの稼ぎにもっと目を向けるべきでしょう。ひとりあたりの稼ぎを増やしていかないと決して豊かにはなれません。生産性に目を向けると、日本はまだまだ大きな変革をしていかないといけないことがよく分かります。
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1. 労働生産性 [ 眠る開発屋blog ] 2004年12月07日 16:09
なんで低いの?日本の労働生産性
GDPは世界第二位の日本だが、ひとりあたりの労働生産性は比較的低いらしい。
元ネタ
OECD30ヶ国中、第18位だと。
かつてのQCの勢いは今どこに・・・、ってそれでも製造業は世界第三位だとか。
意味なく人手がかかっている部分が多い、と指
2. OECD 学習到達度調査 [ ひろの日記帳@International Cafeteria ] 2004年12月07日 19:19
日本は数学6位、読解力14位に転落 OECD学力調査
(asahi.com : 教育・入試 : 教育ニュース、2004.12.7)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200412070167.html
経済協力開発機構(OECD)が昨年実施し...
3. 統計の落とし穴|データを使った提案は否? [ 俺とお前と100式様 『平日1日1回更新::東京ブック編』 ] 2004年12月09日 17:50
統計についての落とし穴についてえすさんが紹介されています。
〜経済統計への疑問〜
例えば、消費の指標だったら、おそらくデパートとかスーパーとかの数字をかき集めているんだろう。
でも、今はネットショッピングでの売上が大幅に増えていて、これが集計されてい
4. どうして日本の労働生産性は低いのだろう? [ portal shit! ] 2005年12月29日 00:41
先日SRさんから頂いたコメントに、労働生産性について触れている部分があった。それで労働生産性に興味を持ったのでチラシの裏的雑記を記してみる。
SRさんが張っておられたリンク先のPDFファイル...
5. 労働生産性の向上はイントラSNSで実現できる!? [ 課長ほど素敵なショーバイはない!? ] 2007年08月07日 09:27
ここんとこ、モニター登録(5箇所ぐらい^^;)しているネットリサーチのメールが、1日10件程度と繁盛に飛んできます。 そのうちの一つ、『gooリサーチ』の定期リサーチに回答してきました。 結果は追って、インターネットコムに掲載されるはずですが、先日掲載したセミ....
この記事へのコメント
1. Posted by 鈴木弥奈子 2004年12月07日 17:45
稼げども、働けども、吾が暮らしナゼこんなに「貧ソなの?」じっと、ニュースを見る。
(その、後ろ姿を息子たちはどんな風に感じてみているのやら・・・)
(その、後ろ姿を息子たちはどんな風に感じてみているのやら・・・)
2. Posted by ひろ 2004年12月07日 19:22
OECD の学習到達度調査についての記事を今日書きまして、大西さんからトラックバックをいただきました。
労働生産性を維持向上しようにも、このままで大丈夫なの? というつながりで、よろしかったらこちらもご覧ください。
労働生産性を維持向上しようにも、このままで大丈夫なの? というつながりで、よろしかったらこちらもご覧ください。
3. Posted by ひろ 2004年12月07日 21:07
今後の人口減少社会を考えると、GDPの成長率はそのうちマイナスが当たり前になるでしょうから、労働生産性をしっかり見ていくことが大切になるかもしれませんね。
と、書いてみて、上にも”ひろ”さんがいることを発見!(笑)
と、書いてみて、上にも”ひろ”さんがいることを発見!(笑)
4. Posted by 大西 2004年12月08日 10:17
鈴木さん。働けど・・・ですね。その実感をデータが物語っているように思います。
両ひろさん。私も宏ですから、「ひろ」オンパレードになりましたね(笑)
両ひろさん。私も宏ですから、「ひろ」オンパレードになりましたね(笑)
5. Posted by 緑茶 2004年12月08日 14:26
労働生産性をあげるには人件費を下げるか粗利益を上げるかのどちらかです。日本の場合は過当競争の業種が多く、薄利多売を行ってがまん合戦の様相です。これを解消するには合法的カルテル、つまり企業買収合併による市場の寡占です。例えば日本が強いデジカメ。キャノン、ソニー、三洋(OEM)以外にもフジ写や松下、コニカミノルタ、ペンタックス、海外勢のコダック等。大激戦のため供給過剰になり、まさに「利益無き繁忙」です。一方アメリカの得意なパソコンCPUはインテルとADMがほぼ寡占状態。インテルの利益は莫大です。日本も市場を通じた買収が広がり企業数が適正になるまでは生産性は上がらないと思います。
6. Posted by 大西宏 2004年12月08日 18:14
緑茶さん。「大激戦のため供給過剰になり、まさに『利益無き繁忙』です」は、その通りと思いますが、成長市場ではそういう状態が起こってきます。それも、世界市場での熾烈な競争が繰り広げられ、結果として日本製品に他国は太刀打ちできないようになっていますね。
しかし、それでも製造業は未だ世界第三位です。2002年データなので、景気が上向いてきた2004年にはアメリカをまた抜くかもしれません。
労働生産性のトップは、アイルランドですが、突然浮上してきた国です。また機会があれば取り上げてもいいと思いますが、規制緩和、経済特区などのアイルランドの政策の勝利の結果であり、日本の地方再生のヒントになると思います。
日本ももっと経済特区の範囲を広げ、また導入速度をはやめてもいいと思いますが、これも省庁の抵抗がすさまじいようですね。
しかし、それでも製造業は未だ世界第三位です。2002年データなので、景気が上向いてきた2004年にはアメリカをまた抜くかもしれません。
労働生産性のトップは、アイルランドですが、突然浮上してきた国です。また機会があれば取り上げてもいいと思いますが、規制緩和、経済特区などのアイルランドの政策の勝利の結果であり、日本の地方再生のヒントになると思います。
日本ももっと経済特区の範囲を広げ、また導入速度をはやめてもいいと思いますが、これも省庁の抵抗がすさまじいようですね。
7. Posted by sukima_japan 2004年12月09日 17:55
>いずれにしても、まだまだ、経済成長率ばかりに目がいき、ちょっとした変動にもマスコミが騒ぐという構図ははやく終わらせたいものです。
この部分に注目されている方のほとんどが"出来る人"なんですよね。
新しい動きで成果をだしていることに気がつけるように、
早く評価の仕方が変えなければならないと思います。
この部分に注目されている方のほとんどが"出来る人"なんですよね。
新しい動きで成果をだしていることに気がつけるように、
早く評価の仕方が変えなければならないと思います。
8. Posted by 松本安雄 2008年01月24日 17:29
現在 無根拠の労働生産性の論議は、社会経済生産性本部の怠慢で 無意味になりました。理由は 下記の通りです。
日本では 昭和30年に、旧日本生産性本部(現社会経済生産性本部)によって 「生産性」と云えば「労働生産性」を意味するとの定義された。
しかしこれは その時点以前の、米国センサスの 「労働生産性と賃金水準の相関」から敷衍された考えに基づいている。
日本では昭和30年以降 企業の「経営資本利益率」は「労働生産性」とは無相関になり、「基本投入費原理」に基づく 「総合生産性指標」が高度の相関を持つようになった。
現在では 「労働生産性」を基にした議論は殆ど無意味であり、百害あって一利なし と云っても過言では無い。
これは あまり知られてい無いが、誰もが 手元の資料で確かめられる事実である。◇
Blog*http://blogs.yahoo.co.jp/okinojyoujp :[ 「生産性の真実!」 ]参照
日本では 昭和30年に、旧日本生産性本部(現社会経済生産性本部)によって 「生産性」と云えば「労働生産性」を意味するとの定義された。
しかしこれは その時点以前の、米国センサスの 「労働生産性と賃金水準の相関」から敷衍された考えに基づいている。
日本では昭和30年以降 企業の「経営資本利益率」は「労働生産性」とは無相関になり、「基本投入費原理」に基づく 「総合生産性指標」が高度の相関を持つようになった。
現在では 「労働生産性」を基にした議論は殆ど無意味であり、百害あって一利なし と云っても過言では無い。
これは あまり知られてい無いが、誰もが 手元の資料で確かめられる事実である。◇
Blog*http://blogs.yahoo.co.jp/okinojyoujp :[ 「生産性の真実!」 ]参照


