想像してみて下さい。会議が進行しています。説明を聞きながら、みなさん頷いていらっしゃいます。なにらや難しいカタカナも混じっています。突然、「その言葉がわからないのですが、どういう意味なんですか?」という質問がでました。答えが返ってきません。
それでわかったことは、誰も分かっていないことを議論していたということです。こんなシーンの経験はありませんか?そうたびたびあることではないですが、実際に幾度か遭遇したことがあります。
「知らない」よりは「知っている」ほうがいいでしょうが、今日のように、さまざまな情報が飛び交ってくると、「知らない」ことはどんどん増えていきます。仕事柄、カバーしようと努力している知識の領域は広いほうですが、それでも「知らない」ことは山のようにあります。
何かを決める際に、一番怖いことは、理解しないでその場の雰囲気に流され決めてしまうことです。それはグループシンク(集団浅慮)といわれています。その場のみんなが分かっていないのに形式的に会議が進み、みんなが理解しないままに決まってしまうということもそうです。
「勇気ある正直な質問」は、みんなをはっと我に返らせてくれます。「ああ、みんな分かっていなかったんだ」と感じると、安心して、より突っ込んだ議論が生まれてきます。
特に昨今は、IT化の影響もあって、カタカナ言葉や時代の流れのなかのキャッチフレーズがどんどん日常の中にも入ってくるようになってきました。「それって何?」「なぜそうしないといけないの?」「それほんとう?」といった素朴な疑問をもたないと、自分たちの会社や自分たちに本当に役立つように取り入れていくことは難しいような気がします。
情報過多の時代と上手に付き合うには、やはり「知識」よりは「知恵」だということを意識しておくことかなと思います。「知識」それだけでは何の役にもたちません。素朴な質問が本音で飛び交う会議でなければ本当の「知恵」はうまれてきませんね。

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