大西 宏のマーケティング・エッセンス

営業と販売

ビジネスを知らない若い人たちが「営業」という仕事に持つイメージは非常に悪いそうです。キャッチセールスとか、公園で車を止め寝ている「営業」の人たち、あるいは売上ノルマ達成に追われ、上司から怒鳴られるのが「営業」だと思っているのかもしれません。
一部には、そういうこともあるでしょうが、「営業」という仕事の実態からはかけ離れたイメージです。
営業という言葉は、とてもいい言葉だと思います。「業」、つまりビジネスを「営む」わけですから、ビジネスをマネジメントする、あるいは、ビジネスをコーディネートする仕事です。マーケティングそのものです。

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戦略と実行

戦略というと、なにか難しい話みたいですが、言葉が固いだけで決してそうではありません。戦略を描くことはある意味で簡単で、実行はとても難しい。こんな話があります。エール大学の学生であったフレデリック・スミスという学生が、レポートで、「全米のすべても都市に一日でものを届けるビジネス」というアイデアを提出したのですが、教授から面白いけれど実現性がないということで、酷い評価点しかもらえませんでした。
このアイデアは、この青年の生まれ故郷のテネシー州メンフィスに基地となる空港を作って、そこから全米の都市に飛行機で往復貨物便を飛ばせば、一日でものを送り届けするビジネスができるというものでした。今では、航空便だけでなく物流ではあたりまえのようになっている「ハブ&スポーク」という考え方です。ちなみに、メンフィスは、ブルースの発祥地であり、エルビス・プレスリーのゆかりのとして有名ですね。この青年は、このアイデアを元に実際にビジネスをスタートさせました。それが現在のFEDEXです。


参考:このblogに出てくる加護野教授の本です。読みやすく、経営学のエッセンスが学べる名著だと思います。

企業のパラダイム変革


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リサーチで決まる

現代のマーケティングは、リサーチ能力の競争の時代といっても過言ではありません。
ただリサーチというと、偏ったイメージで理解している人が多いような気がします。アンケートでデータを集め、分析するというイメージです。しかし、それはリサーチのほんの一部に過ぎません。
確かに、マーケティング関連の本、特にリサーチ関連の本なども、いきなり調査手法や統計分析の手法が紹介されていることが多いのも原因のひとつかもしれません。
簡単にいうなら、数値データを集めて分析するのは、市場の構造がどうなっているのか、またどのような生活者の人たちの状況がどうなっているのかといった地図を描くためにするのであって、どこを目的地にすればいいのかとか、どんな方法で行けばよいかを地図は教えてくれません。
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試行錯誤のケータイ・ビジネス

みなさんは、どのように携帯電話を利用されていますか?私の場合は、電話という機能以外では、圧倒的にメールです。家族間は、まずメールで連絡しあいます。次に多いのは、乗り換え案内とエキスプレスカードの新幹線予約です。新幹線予約は、携帯だと直前でも予約でき、急いでいるときは便利です。交通取締り情報のサイトも欠かせません。
最近は、暇なときにダウンロードしてきて「漢字ナンクロ」をやっています。あとは、たまに写真を撮るぐらいですか。私のエイジの人たちの利用を見ると、株価のチェックをしている人が結構多いですね。いずれにしても、PCのインターネットと比べ、利用目的は限定的です。続きを読む

オジサンの復権

長い間、オジサンはマーケティングの対象とはなりませんでした。相手にされなかったわけです。仕事ばかりの生活、人生を過ごしてきて、趣味はゴルフぐらい。日常生活では、家庭での発言力もなく、特に購買の決定権も持っていないのがオジサンというように捉えられていました。さらに、リストラの嵐の中で、オジサンはいじめにあってきました。もう余計者扱いです。
しかし、よくよく考えてみると変な話です。ドラッカーも、一番確実な変化は、人口動態だと指摘していますが、人口が多くて、可処分所得が多いのは、オジサン世代です。実にいい潜在ターゲットですね。続きを読む

不思議の国

政治の世界は、不思議な世界です。マスコミも、ヒステリックで、ほとんど理性が感じられません。感情的で、言葉は立派としても、まるで「艶歌」、「お涙」の世界の住民のようです。
マーケティングを考える上でも、参考になりました。「情」が効くといことです。
少なくとも、一国の首相が、「この程度の公約をやらなかったからといって問題でない」と発言しても、ほとんど批判されません。イラク人質問題で、マスコミも世論も、政府があれだけがんばっているのだからという流れの中で、「自己責任論」という日本独特の考え方が発明され、人質になった人たち、また家族にバッシングが起こります。
その後、冷静に、世界の世論や、本当の事情がわかってくると、人質になった人たちへの同情論が湧き上がってきました。この揺れが凄いですね。
年金の未納問題でも、不思議なことに、福田官房長官が辞めると、自民党は、潔いと批判されません。今回の法案が最悪とマスコミも騒ぐわりに、実際にこの法案を進めてきた公明党は、なんら非難されません。
日本は、きっと理性の社会でないのだと思います。「情」の社会なんでしょう。しかし、いろいろブレながら、結局は落ち着くところに落ち着いていきます。本当に不思議な社会です。
激動の社会は、カオス(混沌)の世界です。私達日本人は好むと好まざるにかかわらず、変化が何であるかを体験し始めたようです。
マスコミの人たちには叱られるかも知れませんが、その日の人気をとればそれですみます。マーケティングはお客様との長いお付き合いの世界です。マーケティングを志す人たちは変化に対して冷静に見つめる目を持って欲しいものです。
それにしても民主党のマーケティングのまずさにはがっかりですね。続きを読む

現場主義

今日のフジTV系列の「報道2001」で田中康夫長野県知事が出演し、「コモンズから始まる、信州ルネッサンス革命」について、また現在進められている市町村合併の問題点についての熱弁を振るっていらっしゃるのを聞きましたが、中でも重要なキーワードのひとつは、「現場主義」でした。
長野県では、県の職員が、たんに県庁で待ち構え、市町村のかたがたからの陳情を聴くということから、実際に市町村の現場で赴き、住民の方々と接し、また自分たちの目で確かめて行政を進めることで本当に必要なことはなにかが発見できるようになったということです。
以前にも書きましたが、「現場主義」はマーケティングで一番大切な考え方です。たとえば、どれだけ調査データを集めても、さまざまな統計データを眺めても、現場の変化を体感していなければ、それらのデータが、変化のシグナルを送っていても気づかないでしょうし、データが変化した背景にどんなことが起こっているのかすらわかりません。たんに報告書の体裁を整えるための飾りになってしまいかねません。
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大西 宏のプロフィール
マーケティングの実践の畑を歩んできました。生活用品・インテリア・化粧品・デジカメ・産業財など多くのジャンルに関わってきましたが、CI、人事システム、情報システム開発などのプロジェクトも体験しており本職がなにかを疑われそうです。
バブル以降、マーケティングは冬の時代であったと思いますが、昨今は、マーケティングを見直す機運が高まってきており嬉しい限りです。

■コア・コンセプト研究所代表取締役
■ビジネスラボ代表取締役

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