大西 宏のマーケティング・エッセンス

買い手のほうがプロ

マーケティング環境で、大きく変わってきているのは、生活者やユーザーの商品選択の基準がどんどん高度化してきているということです。
「プロシューマ」という言葉が生まれました。商品に関した知識が供給側より高く、商品の選択においてもプロ並みのレベルという消費者のことを言います。
次に、生活者のひとびとが、単に製品の機能や品質だけでなく、それが自分の使う目的や、あるいは自分の生活シーンや生活感性にあっているかどうかということもモノを選ぶ基準として普通になってきています。
そういったモノの選択の高度化が進んでくるにつれて、マーケティングのなかで、リサーチ(調査)が極めて重要な役割を担うようになってきました。
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「危」を見たら「機」を見る

ビジネス書では「危機」というタイトルをつけると本が売れるそうです。特に悲観的な内容でなくとも、編集者がタイトルに「危機」という言葉をつけさせるといいます。週刊誌も、日本が危ないといった過激な記事を書くと売れる。どうやら、危機を煽られることが好きなひとが多いということでしょう。慢心しないで、自らを戒め、緊張感を保ちながら、しっかり歩んで行こうというのなら良いのですが、煽られるままに、ただただヒステリックな危機感や不安感を持つと、冷静な判断を狂わせてしまうことがあります。オウムがハルマゲドンを唱え、多くの若者たちを犯罪に駆り立てた。そんな怖さがありましたね。
現代は、世代交代というか、産業も、社会のしくみも新旧交代の時代です。大変革の時代です。時代が変わる過渡期は、新旧の流れがせめぎあい、社会に混沌とした状態を生み出します。だから、思いもかけない事態が起こり、先が見えなくなってくる。銀行の倒産なんて、これまでの常識では考えられなかったことですね。
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「夢」を描きましょう

私たちのオフィスの近くに、千里山という高級住宅街があります。ここは、エトワル広場から道路が放射線状に広がるパリの街を模して開発されたそうです。聞こえはよいのですが、起伏があり、道が狭いため、一方通行規制も多く、知らずにさ迷い込むとなかなか抜け出せない、まるで迷路の街です。きっと上空から眺めれば、狭い地域ですから、何でもないに違いありません。迷路とはそんなものだと思います。
しかし、それが森であれ、何であれ、迷路にさ迷う旅人は、いつか、出口のない世界にはまってしまったという不安、焦り、絶望感に襲われるに違いありません。パニックになると、それまで道中を共にしていた人たちの間にも、心の亀裂が起こってきます。お互い、不信感をいだき、罵り合うようになりかねません。今、マスコミを始め、政治家も、経済の評論家も、多くの人たちが迷路にはまり込んだ、そんな旅人状態になっているように思えてなりません。集団ヒステリーの状態です。
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マーケティングは事業の総合プロデュース

マーケティングという言葉で感じるイメージは、人によってかなり違うものだと思います。ただなんとなく、体力や愛嬌で商品とかサービスを売るのではなく、どちらかというと頭脳プレイで売ることかなと思い描いている人が多いと思います。「頭脳プレイ」という点はその通りですが、なにか冷たく、ずる賢いイメージがしますね。ハートが伝わってきません。
商品を売るための広告や販売促進を企画し運営することだと考えている人もいるでしょうし、お客さまや生活者、また市場の調査をすることだと考えててい る人もいるでしょう。それもマーケティング活動の一部であることは間違いありませんが、キャッチボールを野球だというに等しいですね。

まあ、いずれもあたらずとも遠からずで、マーケティングそのものを語ってはいませんし、マーケティングの面白さが伝わってきません。

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インターネットはカオスの世界

No.10
インターネットはカオスの世界

カオスという言葉から、「混乱」「混迷」といったマイナスのイメージを連想される方も多いと思います。しかし、カオスという言葉には、「誕生」とか「生成」といった、これから何かがうまれてくるぞっというエキサイティングな意味合いがあります。

まずは、カオスとういうのは、ちょっとした、最初のほんのちょっとした微妙な変化が、やがてとんでもなく大きな現象となってくるという性格をもった世界という考え方です。たとえば、熱帯で蝶々が羽ばたきする。それが、小さな上昇気流を巻き起こします。さらに、それが引き金になって、十分に暖められていた回りの空気の上昇気流を巻き起こす。どんどん広がって、ハリケーンとか台風に成長していくというものです。

ほんの小さなガレージ・メーカーであったアップル・コンピュータがやがてPCの世界の巨人となった。BASICという言語でプログラムを作っていた小さなマイクロソフトも、いまや大巨人。インターネットでの書籍販売から、どんどん取り扱い分野を広げていったいるamazon・comも、ほんの数年前は、4人でスタートした小さな会社に過ぎなかった。情報革命やインターネットの世界では、小さな企業が生まれ、それがダイナミックに成長して、社会に影響を与える企業に成長していくという世界がいくつも見ることができます。まさにカオスの世界です。


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価格は何故崩れるのか

マスコミや経済評論家の人たちの多くは、今日のデフレ傾向を、中国や東南アジア諸国の安い製品との競争が原因だという論調が目立っています。その要因も否定はしません。しかし、私がマーケティングで関わっているデジタルカメラの分野とか、ドラッグストアで売られる一般医薬品(OTC)の分野では、そういった海外製品との競争はほとんどありません。デジタルカメラは特に、世界のマーケットでも、ほとんど日本企業の独占状態であり、中国生産も、日本ブランドの製造でしかありません。一般医薬品も規制の厳しい分野で、競争しているのは国内メーカー同士です。現実派、どちらの分野でも、よほどの策を講じないと、価格はどんどん落ちていきます。なぜでしょうか?続きを読む

ブランドパワー

チャネルや店頭(プレイス)、広告宣伝や販売促進(プロモーション)です。これらをいかに効果的に組み合わせていくかをマーケティング・ミックスと言います。しかし、実際のマーケティングでは、それらと同様、あるいはそれ以上にブランドが重要な役割を果たしてきます。ブランド力は、商品の選択に大きく影響するだけでなく、価格にも影響してきます。強いブランドの商品は、弱いブランドの商品より高くとも買われます。
ブランドのパワーは、誰もがわかることだと思いますが、ブランド力は、どのようにして創り出されていくかという点は、ともすれば広告の質や量だけを考えがちです。もちろん広告やパブリシティによって作り出されるということは否定できないことですが、それだけではありません。それこそ、先ほど述べた4Pのすべてが関係してきます。商品の企画が悪かったり、品質が悪かったりして、買った人の満足度が低いと、いかに強いブランドであっても、イメージが損なわれていきます。バーゲン価格でどんどん売り出されてくると、やはりイメージダウンです。どんな店で売られており、店頭でどのような扱いをされているかにも関わってきます。またブランド・イメージを培っていくのは、並大抵のことではありませんが、崩れるのは瞬間ということもあります。回転ドアの事件で、あの六本木ヒルズのイメージは大きく崩れてしましました。ブランド・イメージづくりが、日本で上手な会社といえば、まずSONYが浮かんできますが、商品の品質が悪いといううわさが絶えず、また、さまざまな技術分野で、他社が先行し始めると、新しい時代を拓くチャレンジャーとしてのイメージは、どんどん劣化していっています。ブランドは、マーケティングの問題でもありますが、もっと企業の哲学や、実際の経営の内容といった根源的な問題にも関係してきます。情報化が進めば進むほど、ブランドはパワーを発揮してきます。買う人たちも情報を頼りに商品を選んでいるからです。
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大西 宏のプロフィール
マーケティングの実践の畑を歩んできました。生活用品・インテリア・化粧品・デジカメ・産業財など多くのジャンルに関わってきましたが、CI、人事システム、情報システム開発などのプロジェクトも体験しており本職がなにかを疑われそうです。
バブル以降、マーケティングは冬の時代であったと思いますが、昨今は、マーケティングを見直す機運が高まってきており嬉しい限りです。

■コア・コンセプト研究所代表取締役
■ビジネスラボ代表取締役

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